井上理恵の演劇時評

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zoom RSS 宝塚宙組 朝夏まなと主演「エリザベート 〜愛と死の輪舞(ロンド)」(東京宝塚劇場)

<<   作成日時 : 2016/10/13 16:15   >>

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「エリザベート  〜愛と死の輪舞(ロンド)」を観た(2016年10月12日 ソワレ)

  〈エリザベート〉は、かつての「忠臣蔵」のごとく、このところ日本中のあちこちの劇場で上演されている。

「忠臣蔵」と異なるのは、同じメンバーで、若干のメンバーチェンジがあるのみ・・・・・

    「忠臣蔵」と同じというのは、〈出せば当たる〉ということだ。


 宝塚では、何年か前に、花組が明日海りおの主演で上演した!  

今回は小池修一郎潤色演出、小柳奈穂子演出、とあるから、小柳演出が色濃いのかもしれない。


宝塚では日本初演を1996年に雪組が舞台に上げて以来、何度も上演して、今回が9回目。

初演以来20周年記念ということで、今回宙組の上演が決まったようだ。

  このところ忙しかったせいもあるが、実は同じ演出の同じ作品を何度も見たくなかった。
 

いくら曲がいいと言ってもその内容は、どうにもウエルメイドで、演劇としてドラマ性に欠け、ドラマ好きには、
  冒険がなく、うなずけない部分が多い。

  そんなこんなで今回は見に行くつもりはなかった!!  


ところが、舞台を見た人々から、朝夏まなとが、すごくいいから、観に行って・・・・・、
三人のルドルフもいいから、真風もいいし、怜美うららがすごくきれいで素敵だから、観に行って・・・・・
愛月が頑張ってるから是非、観て・・・・・、純矢ちとせが上手だから・・・・・

 等々〜〜といわれて・・・・・チケットを探し、やっと手に入れて、舞台を観た次第だ。


      ☆     ☆     ☆

 すでに〈シアターアーツ〉のWeb マガジン( theatrearts.aict-iatc.jp ) で天野道映氏の長い作品に関する論評が載っている。

 深い洞察の「少女漫画の文脈で読み直した」〈エリザベート評〉を皆様も是非一読されるといい。

  へ〜〜〜え、そうなんだと学ぶところ多い・・・・・はず・・・・・・

                     ☆     ☆     ☆

  たしかに朝夏まなとは、凄い・・・・・素晴らしいトートであった。これには驚いた!! 🎆
  
人間ではない特別の世界から来た存在であることがよくわかる朝夏の演技作りであった

歌詞「ただの少女」シシーの実咲凜音も〈普通〉に演じていて、これもいいし、・・・・難しい歌も良くこなしていた。

優しいマザコン皇帝の真風涼帆も独特の雰囲気を出していて、だんだん成長して皇帝になり、年を取っていくのも良かった。


 優男風の愛月ひかるが、一寸狂っているルキーニを、イメージチェンジで見事に演じていた。

おすすめ通り怜美うららの美しさには、驚いたし、その演技にもビックリ、すっかりいい娘役に成長していた。

次回作の朝夏と怜美の「バレンシアの熱い花」が楽しみになった。きっと良き並びだろう・・・・にと。

 純矢のゾフィーもゾフィーを囲む高官たちもなかなかよく、女官長の彩花まりも良かった。

ルドルフは、澄輝さやと・蒼羽りく・桜木みなとの三人の役替わりで、この日は桜木だった。
壊れそうなルドルフを演じていて、これも新鮮だった。

☆やはり男役も娘役も新人公演を終えて力をつけるのだと、実感。それでいい舞台が生まれるのだ。☆☆


子供時代のルドルフは、娘役の星風まどか。このところラッキーガールで抜擢され続けている。

ふと、思ったのだが、この少年ルドルフも役替わりでやればよかったのに・・・・と思った。

若い人は、いろんな場面で役を与えると成長するし、思いがけない面を見せることがあるからだ・・・・


おそらく三人のルドルフが三者三様で、観客の興味を引いたのは、そういうことでもあるのだと推測される。

  
 そういうことで、興味深い「エリザベート」の舞台であった。

やはり、舞台というのは、演者が変わると、違ったものが出来上がるのだと、いまさらながら実感したしだいだ。

 とはいえ、やはり新作を、これからも重視して上演してほしいと思う・・・・・📦
  

 

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