井上理恵の演劇時評

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zoom RSS 宝塚月組 珠城りょうお披露目公演「グランド・ホテル」(東京宝塚劇場)

<<   作成日時 : 2017/02/24 12:47   >>

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珠城りょうのお披露目「グランド・ホテル」(岡田敬二・生田大和演出)を観る(2017年2月22日)

 珠城りょうは、新鮮な舞台を生み出していてお披露目は大成功!
  (この日は、役替わりBプロ)

名画をどのように舞台化するのか、興味があった。
涼風真世の初演は未見。したがって今回の新しい演出がどこかもわからないが・・・・

 宝塚はステージ・スタッフが充実しているし、装置も照明も衣装も、まことに本格的なプロだから、
スターたちはどのような場合でも、輝く!!  この輝かせ方は、世界中探しても他に類をみない。

 そんな中で、さらに独自の魅力を表現して更なる輝きを生み出すのはスターの力で、
これはスターにとって並大抵ではない。

 男爵役の珠城りょうは、新鮮な輝きを示していた。
ヤセ型スターが多い中で大柄で骨太の凛々しいスターとして登場した珠城は、新しい時代の開幕を感じさせる。

 映画とは異なる設定で、男爵より年上のバレリーナ(愛希れいか・・・既に4年もトップにいたから、この役にぴったり)、
天っ辺を極め、あとは下降する以外ないグルシンスカヤと若いが尾は打ち枯らした男爵との出会いと恋が、目まぐるしく人々が入れ変わるホテルを舞台に美しく哀しく描き出されていた。

 男爵を脅す男(宇月颯・・・力をドンドンつけて重要な存在になってきた)や
 グルシンスカヤの秘書(朝美絢・・・・今後に期待できる)のマダム一筋、
    二人が対照的でなかなか興味深い。

 資本家(華形ひかる・・・苦しい思いと女に救いを求めるさまがいい)とタイピスト(海乃美月・・・ただ可愛いだけじゃなく存在感あり)との関わり方も品よくまとめていた。

 そこの社員だった死を目前にしたオットー(美弥るりか…細かい演技がいい)の一生に一度の願い。

 ☆オットーの金の詰まった財布を前にして男爵が迷い、懐に入れ、その後彼に返して・・・
その意味を何となく感じたオットーが、礼金を渡す一連の場面、…二人の芝居が中々秀逸であった☆

 医師(夏美よう)の低い声で語る言葉や歌が、ホテルに宿泊する人々の人生を示すのに手をかす。

 プロモーターや労働者、そして客になったり、支配人やボーイや電話交換手になったりする月組生たち(憧花ゆりの・綾月せり・光月るう・夏月都・響れおな・玲美くれあ・白雪さちか・貴千碧・咲希あかね・千海華蘭・貴澄隼人・輝城みつる・早乙女わかば・煌海ルイセ・・・その他のスターたち)の動きや歌や踊りが、ホテルや街頭の雰囲気を出すのに一役買う。

 上質な「グランド・ホテル」が出来上がった・・・・・

  ショー「カルーセル輪舞曲(ロンド)」(稲葉太地作・演出) 
  「グランド・ホテル」が役が少ない分、全てのスターたちが活躍する楽しい場面が多い。
 宝塚は一人一人のスターに、各々ファンがたくさんいるから、そういうファンのためにも、ショーは満遍なく活躍する場があるのがいい・・・・

  美しくて楽しいショーであった!

  これからの月組に期待したい〜〜〜

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