井上理恵の演劇時評

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zoom RSS つかこうへい作「熱海殺人事件CROSS OVER 45」(岡村俊一演出、味方良介・石田明他出演)

<<   作成日時 : 2018/02/18 12:40   >>

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つか作「熱海殺人事件 CROSS OVER 45」を観る(2018年2月17日 紀伊國屋ホール)


木村伝兵衛部長刑事―味方良介、 熊田留吉新任刑事―石田明、 

犯人大山金太郎ー匠海、 水野朋子−木崎ゆりあ

 これは紀伊国屋書店提携公演、企画制作はアール・ユー・ビー

 今、研究仲間とつかこうへいを検討している。
今年中に本にしたいと考えていて、この公演がつか初演バージョンだという宣伝を知って足を運んだ!!


 開演前に劇場に行って驚いたのは、観客層がいつもの劇場観客たちと異なることだった。
おそらく出演者についているファンが来ているのだろうと推測した。
自宅へ戻りネットで出演者を検索すると、テニスの王子様出身・お笑い芸人・AKB出身等々・・・を知る。
(芝居を見る時は、事前調査は一切しない。高額なプログラムは購入しない―今回は2000円で売っていた!)

 これで出演者にセリフがしゃべれない人がいることやおわらい場面が挿入されていることなどが理解される。

 さて舞台。
なんとロマンチックで日本的な情感満載の舞台であったことか・・・・・!

 これが収穫といえば収穫・・・・・ これでいいのかなあああ・・・・・と思うのだが・・・・
まあ、つか作品の根幹が、もしかすると見えたのかもしれないとも思う。
    

 ホールに置かれたチラシで〈「白鳥の湖」が流れない”つか演出前の熱海”を、別の集団がやるのを知った。
9PROJECT 公演だ。  戯曲の初出に則った演出ということなのだと推測。
しかし残念ながら風邪気味で今日は行かれない。(本日千秋楽)

 さてさて、本日の東京新聞「本音のコラム」で山口二郎が「まやかしの政治」について書いている(2018,2,18、)。

 世間にはオリンピックニュースばかりが発信されているが、国会では恐ろしいことが進んでいるという話。
「働き方改革」を進めたい政府、なんと安倍首相が「データーのねつ造」をしていたという重要な話だ・・・・!

 山口二郎は最後にこう締めくくる。
「安倍首相は、自分自身の捏造についてどう責任をとるのだろうか。」
「答弁資料を用意した役人が悪いと言い逃れをするのかもしれないが、捏造に踊らされた政治指導者は、
悪意はなくても、愚かである。」


 つかこうへいの「熱海殺人事件」は、まさに国家権力の一端を担う警察組織の取り調べの話だ。
犯人を、重大な殺人事件の犯人に作り上げようとしてドラマは、はじまる。

 捏造である・・・・・・

つかこうへいは、 この「捏造」を取り上げながら、国家は、政治は、権力は、
「一般大衆」と、どう向き合うのか、「大衆」はそれにどう対するのか、
を問い続けたのではなかったか・・・・・

 ギャクや身近な社会的ゴシップをそうにゅうすることで、
ロマンチックに流してはいけないように思われるのである。

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