井上理恵の演劇時評

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zoom RSS ドキュメンタリー「フジコ・ヘミングの時間」(小松荘一良制作・監督)

<<   作成日時 : 2018/07/18 06:57   >>

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「フジコ・ヘミングの時間」を観る(2018年7月17日 恵比寿ガーデンシネマ)!


 うだるような暑さ、書斎を抜け出し、映画館へ・・・・正解であった!

小松は、フジコ・ヘミングの、〈ハレとケ〉、〈闇と哀しみと安寧〉を、淡々と語るフジコの日常の中から描出する。


「16歳の時と同じ・・・・・・・・」とつぶやくフジコ・ヘミングが、Ingrid Fuzjiko Hemming であることを初めて知った。

実は、Ingrid という 小さい名前は、わたくしにとって長い間意味深いものであったから非常に驚く。
もちろんわたくしは「16歳の時と同じ・・・・」ではない。

フジコは、日本がかつての姿を残さず、アメリカのようにどんどん変わるのを嘆いていた。
ヨーロッパは街が変わらないから・・・・
こんなところにもに、アメリカの従属国ニッポンという側面が表出しているのだろう・・・・

以下は、フジコ・ヘミングの公式サイトで告げられているこの映画の広告文
  
  ☆   ☆

  パリ、NY、ブエノスアイレス、LA、ベルリン、東京、京都・・・
世界が熱狂したワールドツアーでの演奏、フジコの素顔と知られざるヒストリーを美しい映像で綴る、感動のドキュメンタリー映画
世界を巡るフジコを2年間にわたって撮影した初のドキュメンタリー映画。心震える演奏シーンとともに、
アンティークに囲まれた世界中にある美しい自宅で愛する猫たちとともに暮らす姿、知られざる家族・恋についてなど、本作でしか観られないフジコ・ヘミングの素顔を解き明かす――。

  ☆  ☆

 「ブラームスとクララ・シューマン」という戯曲がある。
劇作家上田久美子が舞台で描いたフランツ・リスト(1811〜1886)は、
美しく洒落ていて見せる演奏技術をもった女性たちのアイドルのような存在であった。

(リストを演じたのは、愛月ひかる。
ちなみにブラームスは朝香まなと、美しい天才少女でシューマンの妻となったクララは伶美うらら。
洒落ていて、しかも哀しい恋が描出された見事な舞台であった! )

実際、彼は19世紀の上流女性を演奏中に失神させたという逸話が残っている美青年。

そのリストの「ラ・カンパネラ」を、フジコ・ヘミングが演奏すると・・演奏技術だけではなく・・・・内面が浮き上がるような…
哀しみや喜びや遊びや・・・いろいろな想いが交錯し、それが何色もの色で出てくるような気がしていた。

このドキュメンタリーを観ていて、フジコ・ヘミングの裡に抱える哀しみが、演奏に反映されていて、聴衆の裡に響く。それは聴衆ひとりびとりの内面と響き合うから、当然にも異なるのだが・・・・〈心を打つ〉・・・そんなことを感じた。
やはり「哀しみ」は、単なる哀しみには終わらず、新たな道を生み出すのだ。月並な言説でしか表現できないが、そう思う。

 わたくしたちは、永遠に満ち足りることのない人生を歩んでこその存在であるように思った次第・・・・

  是非、映画館へ・・・・・・・


付録・・・・7月31日記

思い出したことがある。
フジコが語っていた言説・・・・・フジコは今、恋をしているという! 若い指揮者だそうだ。お手紙を書いた。
〈若かったらよかった〉と・・・・

とんでもない…・・・・、フジコは十二分に愛らしく、可愛く、素敵で、そして〈若い〉。

今、恋をするとはなんと素晴らしい事かと思う。

〈恋〉は突然やって来るものだから・・・・

そういう〈恋〉にフジコが巡り合ったことに、・・・・・わたくしは感動した・・・・
 

 



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